教職大学院での学び
Education

教科教育・特別支援教育プログラム

学校課題解決研究

学校課題解決研究は、教職大学院における研究活動を推進する上で中核となる科目です。本教職大学院では、2年次に必修科目として「学校課題解決研究Ⅰ、Ⅱ」を履修します。この科目では、学校現場等の実態を踏まえ、課題を明確化して研究計画を立案し、学校課題の解決に取り組み、総合的な教師力向上を目的とします。最終的に「教育実践研究報告書」の作成へと繋げます。
これに関わり、本教職大学院の特徴として、1年次に選択科目の「学校課題解決研究A,B」を履修することが可能です。これは、1年次より学校実習とも連動させながら、日常の教育実践や授業観察の結果を省察する中で、学校現場に内在する諸問題を顕在化させ、理論と実践の往還・融合に基づく課題解決の探究に関わる基礎力を向上させる科目です。2年次の「学校課題解決研究Ⅰ、Ⅱ」をより発展させるための基礎科目となります。特に、現職教員においては、実践経験の中で積み上げてきた見えない理論として内在する暗黙知を学修活動の中核であるリフレクションを通じて明示化していきます。

さらに、「学校課題解決研究A,B」及びプログラム別選択科目の「高度教育研究方法論」を履修することにより、修士論文相当の学術論文をまとめ、審査を受けることもできます。これによって、教科教育学等の研究成果や知見に基づき、学術的な研究を推進させることが可能であり、東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)への進学に繋がる研究活動を展開することもできます。

理論と実践の往還・融合による学校課題解決研究

学校課題解決研究A(選択:2単位)

学校課題解決研究Aでは、まず日常の教育実践や授業観察の結果を省察し、学校現場に内在する諸問題を顕在化させます。その上で、設定課題の改善や解決に向けた方略を教科教育学研究の知見に基づきながら構想し、検証を行います。検証結果は、探究の中間的な成果としてまとめ、発表します。このような過程を通じて、課題解決に繋がる教育実践研究の方法論および成果のまとめ方やプレゼンテーション技法などの基礎的な研究能力について、実践性を伴いながら体得することをねらいとした活動を展開します。学校課題解決研究Aは、学校課題研究Ⅰ・Ⅱに向けた基礎科目であり、課題解決に関わる「学校現場に内在している諸問題から課題化を図ること」、「課題解決の方向性や検証可能性などを吟味しながら、具体的な解決策を立案、実践すること」などに重点を置きます。

学校課題解決研究B(選択:2単位)

学校課題解決研究Bでは、設定した課題に対する解決のための研究仮説の検証を反省的、合理的に繰り返すことによって、理論と実践の往還に基づく、課題解決の探究を深化させる活動を展開します。このような過程を通じて、仮説の見直しや追加仮説の設定に基づく課題解決の充実を図り、教育実践研究の能力の伸長させることをねらいとした活動を展開します。学校課題解決研究Bは、学校課題研究Ⅰ・Ⅱの基盤となる科目であり、課題解決に関わる「課題解決可能性の再吟味」、「追加仮説の設定や解決策の補強」、「研究の総括」などに重点を置きます。

学校課題解決研究Ⅰ(必修:2単位)

学校実習を踏まえ、学校の教育課題に関する具体的な課題設定や研究計画の立案、学校や教育委員会・教育センター、地域などでそれぞれが行った取り組みについて共有し、リフレクションを行います。学校課題解決研究A、Bを履修している場合は、その成果をもとに、さらに課題を洗練し、研究計画を立案し、その解決に取り組みます。

個別課題の追究と集団による検討、指導教員による指導を組み合わせ、教育実践研究報告書の構想と作成を行います。

学校課題解決研究Ⅱ(必修:2単位)

学校課題解決研究Ⅰで設定した課題解決に関わる取り組みについて、リフレクションを行います。状況に応じて、各教育現場における管理職、教員、指導主事との協議を定期的に行いながら、学校課題解決に取り組み、その結果、効果を検証します。

個別課題結果の追究と集団による検討、指導教員による指導を組み合わせ、教育実践研究報告書をまとめます。

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