オウル大学教育学部教員訪問

2022年10月12日から14日にかけて、本校との国際交流協定校であるフィンランドのオウル大学の音楽教育講座に所属する教員４名（Katja Sutela氏, Nina Jokela氏, Pietu Halonen氏, Jussi Jaako氏）が本学（教職大学院、教育学部）を訪問しました。この訪問は筆者がフィンランドの音楽教員養成カリキュラムの調査の一環としてオウル大学の音楽科教員とつながり、2022年3月にオウル大学を訪問したことがきっかけとなり、実現したものです。

この間、附属学校訪問、副学長表敬訪問、教職大学院役職者との昼食会、音楽教育ワークショップ、音楽教育講座教員との懇談会、そして教職大学院のシンポジウムと盛りだくさんのプログラムを精力的にこなし、大変有意義で充実した3日間でした。

フィンランドは教育先進国として世界的に有名ですが、どのような理念とシステムによって実現しているのか、今回、実際に教員養成に携わっている教員による「生の声」を伺うことができ、本学の教員や学生にとって大変貴重な学びの機会となりました。フィンランドの学校教育では、教師にカリキュラムや教材を自由に選択できる権利を保障しており、教師への信頼度が非常に高いこと、教員養成では修士号取得を義務とし、どの教科においても高い専門能力をつけさせていること、と同時に学部１年次より日常ベースで教育実習を実施し、我が国よりもはるかに長い時間教育現場で実習経験を積んでいることが確認でき、今後の我が国の教員養成のあり方に重要な示唆を与えるものでした。今後、我が国の教員養成は国際的な視点を持ち、フィンランドだけではなく、諸外国の教育や教員養成の優れた点を取り入れながら改革していく必要性を強く感じた次第です。
（小川昌文）

フィンランド・オウル大学教員による本学訪問のスケジュール